======第1章「中央卸売市場」見学======
・・・とおもいきや、まずは羽田空港へ向かう前に私たちは大田区にある
「中央卸売市場」に向かいました。
こちらでは、ながさき産品がどのような流れで私たち消費者の手に渡るのか、
その仕組みを学ぶことが目的です。
まさに小学校の社会科見学。
●市場には病院、ホテルもあるよ!
朝は6:31のTXで南流山を出発し、せっかくのツアーがザーザー雨のため、
テンション低めでしたが、市場に入ると見覚えのある「ヤオフジ」のトラックが。
あら!と現実味を帯びてきて一気に目が覚めました。
今回は青果場の見学で、JA全農ながさきの泉さんが引率して下さいました。
この泉さんは長崎の方なのですが、こちらでお仕事をする関係で、家族で
4年間東京暮らしをしているそうです。
長崎訛りのイントネーションで、ここは東京ですが、すでに長崎を感じました。
中央卸売市場では、全国の野菜、果物、魚、花などが毎日一トントラックに
約330台分入ってきます。
市場内には約1万人もの方が働いており、日本一の規模を誇る市場です。
●今の時代にせりは・・・?
市場ではもう”せり”が終わった時間帯で、業者の方が小さな車で商品を市場から
外に止めてあるトラックに運搬するところでした。
(よくTVなどで築地の様子をやっていますよね。)
市場といえば”せり”のイメージがありますが、現在ではスーパーの大型化により
せりに間に合わない等の問題により、全体の5%程しか”せり”はないそうです。
量販店の力が強くなり、直接価格交渉を行う”相対取引”というものに移行されて
いるということでした。
●長崎応援団
市場を上から眺めていると、長崎でイチオシのみかん「味っ子&味まる」の段ボール
をみかけて「おーこんなところにいたのか」と、いつの間にか長崎応援団の
気持ちになっていました。
会議室に行き、大人はびわの葉のお茶、子どもにはみかんジュースを頂きました。
これから長崎に行くのね~、と更にテンションアップ。
JA長崎さんの暖かさを感じました。
●長崎で収獲され私たちの口に入るまでの日数は?
会議室では泉さんから、図を使って流通のお話がありました。
1日目:長崎の農家で収穫されたいちごやみかんたちは
2日目:JAの集出荷場に集められ
3&4日目:長崎を出発。トラックで約二日間かけて中央卸売市場へ
4or5日目:スーパーなどの小売業者が買い上げていき、いよいよ消費者の手に渡ります。
収穫から私たちの口に入るまで、こんなにも色々な人の手や時間がかかっているんですね~。
●卸売市場流通と産地直送
現在はネット販売なども気軽にできる時代ですので、生産者から直接購入することも
できます。
我が家でも野菜は栃木の生産者から直接送ってもらっていますので、収穫から1~2日後
の野菜を食べることができています。
しかし、生産者側からすると直接対個人と売買する場合に、代金回収が難しかったり、
先延ばしになってしまうリスクもあるために、確実に、素早く代金回収が可能な市場
流通機能は合理的であるということで、現在、卸売市場流通は全生産物の70%を占めて
いるそうです。
●いちごは常温で大丈夫?
それから食品の品質管理の面ですが、いちごを例にすると、収穫されてからトラックで輸送、
市場に保管されている間もすべて”冷蔵”で温度管理がされているそうです。
でも、スーパーで店頭に並んでいるいちごって、入口のすぐそばとか、目立つ場所で
”常温”で置いてありませんか?
スーパーで冷蔵コーナーにおく場所がないのと、目立たないので売れなくなって
しまうのが理由だそうですが、品質の面では本当は冷蔵庫に入れて欲しいそうです。
私たちができるのはただ一つ!
買ったらすぐに!おいしく食べましょうね!